櫻の園

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高校時代に「櫻の園」という映画を観た。
親友のヤマダが

「是非観ろ」

というのでビデオを借りた。

原作はバナナフィッシュの吉田秋生。
当時は「バナナフィッシュ」も「カリフォルニア物語」も「吉祥天女」も未読だった。

主演は「つみきみほ」と「白島靖代」と「中島ひろ子」。
中島ひろ子は優等生な役だった。
つみきみほはアウトローないい役。
白島靖代はヒロインなのに素直になれない。
そんな配役だったと思う。

説明的な描写は少ない。
うちの高校は半分が男子クラスで半分が女子クラスという変則的な共学システムだったので女子校の雰囲気も微妙にあったのだろう。
映画に妙なリアルを感じた。
観ていたら現実の学校生活がリコールされ、やたらと切なかった。

大学時代にもう一度観た。
そのときもやはり「切ない」という感覚が蘇ってきた。

劇中、中島ひろ子と白島靖代が記念写真を撮影するシーンがある。
このシーンが有名なのだが個人的には幕があがって劇が始まるラストシーンの余韻が好きだ。

それと劇中に演劇部の練習シーンがあって、そこで部員たちが「ワンツースリーフォーファーイブ」と声を出すのだがこのかけ声では何故か「ファーイブ」のところが強調されていて(多分)、妙な感じだった。

どーでもいいことだし、くだらないことでなんなんだけれど「あのかけ声はチェックポイントだろ、ヤマダ、アレへんじゃない?」と視聴後に話したのを覚えている。

同じ頃に「存在の耐えられない軽さ」という映画を観た。
この映画のラスト数分がたまらなく好きだった。
ああいう人間になれたら、と当時は強く思った。

合宿でいったタカトウの桜の写真を見ていたらそんなことを思い出した。
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上記は高遠の櫻。公園の方は人ごみでどうしようもないがここの桜はひっそりと咲き乱れていた。

“櫻の園” (中原俊)

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