« New PowerBook | メイン | 同窓会考察2、閃いたが遅すぎた… »

2003年09月17日

コンテンツ論とフランスでNo.1はやっぱりドラゴンボール

昨日、山ほど渡された薬が効いてきたのか体力・気力が徐々に回復してきている。
耳鳴りの音量もこのくらいなら仕事もできそうだ、という微妙な進展をみせつつある。

今日は横浜は桜木町。
日石ビルでシンポジウムに参加。
みなとみらい地区を今後どう発展させていくか、というのがテーマ。
パネラーの役人さんや東急の人の話、みなとみらい地区の都市開発の人の話は全くといっていいほどつまらない。僕だけがそう思っていたのかと思ったら帰りがけに寄ったスターバックスで隣あった二人の役人らしい人達も「今日の話、面白かったのは大学の先生だけだったよね」と話していた。

大学の先生とは浜野保樹さん。公式HPを探したけどなかった。コンテンツ語る人が公式HPを持っていないとは驚きだ。だいたい浜野さんの得意なのは映像メディアとビジネスの関係を独自の文脈で語っていくという点。一橋の米倉先生がビジネスやベンチャーを語るときに経営史というフレームで現在と過去をうまくリンクさせ未来を感じさせるように話していくのと似ている。

浜野さんは昔SFCでゲストできたときに小教室で話をきいたのだがその時はいまほど有名じゃなかった。
デモ映像をつくっててゴジラがマリオンをガシャーンと踏みつぶすんです、といってた。話の方向性、文章はとても面白かったけどその後、マルチメディアで議論が止まっていてネットワークコンテンツの話がないのでずっと本は買っていない。映像コンテンツ、特にパッケージものとビジネス、社会的立場、状況、みたいなものに興味が集中しているのだろう。

僕は浜野さんに「ほしのこえ」のように個人がつくる映像コンテンツの行方、発展していくとどういう未来があるのか、みたいな話をききたいと思ったが今日は時間なしであった。

浜野さんの話でおもしろかったのは

「フランスで一番有名な日本人は誰だか知ってますか?(辺りを見回す。200人くらい人がいるがTシャツは僕ひとりで他の9割の人はスーツにネクタイ。50歳くらいかな。官僚っぽいファッション。目立たず、それでいて不快感をあたえずというやつ。パトレイバー2で自衛隊情報部の荒川さんだったかがいうセリフのあれである。)おそらく半分以上の人は名前を知らないと思いますが。鳥山明さんです。小泉さんでもSONYの井出さんでもありません。トヨタでも日産でもありません。また、infoseekという検索エンジン。で世界で一番多く検索されている言葉って知ってますか?Dragon Ballです。」

やっぱりなー。と実感であった。ここ(ページでドラゴンボールと検索するとあります)でも書いたけどバルザックも有名だがやっぱりドラゴンボールだと思ったのだ。

オリビエとマリレンという研究者二人が「ドラゴンボール、ホントに有名ネ。フランス人、みんな知ってる。誰でも知ってる。ワタシモーオリビエも歌える」といってたのは本当だったのだ。

というわけで現在日本のコンテンツ、特に映像コンテンツは世界市場で注目の的なのだそうだ。未来潮流というNHKの番組の取材で浜野さんはフランスに取材にいって実感したという。街にはマンガショップがたくさんあり、以前は左開きだったものがいまは右開きに翻訳されて棚にならんでいる。さらに、原語で読みたいというファンの為に日本語の商品も多数ある。

日本のマンガ・アニメファンだという若者の家に取材にいくと

「以前はハリウッドやアメリカ系コンテンツのポスターに日本の家電だったのがいまは日本のコンテンツのポスター、韓国の家電。そう変わってきているのです。産業構造として日本=工業製品という位置づけがもうなりたたない。世界市場に通用するのはコンテンツに変わってきています。」

データをみせてもらうと世界のコンテンツ産業の総額がおよそ100兆円。その中で日本が占めているのが12兆円。アメリカが54兆円くらいだった。日本のコンテンツ産業が世界のコンテンツの1割弱を占めているというのはびっくりした。

そして、今日の本題「都市と映像コンテンツ」というテーマなのだが残念ながら時間の関係で一言しかなかった。

「勘違いされているんですが。ありがちなものでハコをつくって、そこで受注産業を育成しようという姿勢では全部失敗します。受注産業は構造上、東京周辺にしか存在しえません。制作機能を持ったオリジナルをつくれるスタジオを誘致するという方法しかありません。人的なインフラがなかったらコンテンツ産業はなりたたないんです。」

確かになあ、と実感であった。
ところで「ジブリ美術館」だが定員制を設けているのに年間で60万人の来場者があるそうだ。あんな遠くにあるにもかかわらずである。コンテンツのパワーといったところだろうか。

考えてみればスターバックスやその他のカフェ、タリーズやドトールにしてもあれってコーヒーそのもののおいしさというよりもそこでコーヒーを飲むという行為がパッケージ化された一つのコンテンツなんだよな、と帰りにスターバックスでアイスラテを飲みながら思った。

スターバックスとかのスゴイのは喫茶店ではなくて「カフェで飲む」というイメージをパッケージしてしまったところだと思う。喫茶店には喫茶店の良さがあるけれど、違いはある。あの会計システム、あの雰囲気、やっぱりコンテンツだ。

成功している飲食店、バーのチェーンなども似ていて、料理が特殊だったり美味しかったりするわけではない。そのお店で飲んだり、食べたりする時間がパッケージされたコンテンツなのだ。

「じゃあ、ネットワークの場合は?」

というのが僕のチームで考えるべきことだろうな。

投稿者 TKM : 2003年09月17日 19:47

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.kagaya.com/mt3/mt-tb.cgi/3013

コメント

コメントしてください




保存しますか?