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2004年03月28日

[エッセイ] スケートの無

荒川静香のフリーの演技をみた。
一日の終わりにこんなものを観れるとは思わなかった。
スケートを観てはじめて涙を流した。

僕は荒川の表情しかみていない。
キッとしたの荒川が氷上に踏み出す。
厳しい表情である。
トリプル、ダブル、トリプル。
安定感のあるジャンプが続く。
しかし彼女の顔に笑みはない。

終盤。
境界が薄れ全身が調和を帯び始める。
そして彼女が変わっていく。
豊かさに満ちた表情。
画面をみながら、あーっと引き込まれていった。

こんな時。
生きていて良かったと実感する。
人が「開く」感覚が伝わってくるのだ。

迷いが消えるとき、人は等しく美しい。
その人であるもの以外は何もかも消えていく。
時間にすれば数瞬であろう。

自分が何かを感じ、いまここにいるということが「わかる」。
そんな瞬間がある。

生きていて良かった。
本当にそう思った。

投稿者 TKM : 2004年03月28日 01:00

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