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2004年05月20日
[読むテレビ] デューク更家と魔性の女
■魔性系?
「女性には癒し系、パワー系、そして魔性系の人がいるんですよ」
デューク更家はそういって隣に座る女性に視線をうつした。
女性は少しはにかみながら。
しかししっかりとデュークを見つめる。
意志を感じさせる目である。
女性の名前は更家由美子。
デューク更家の奥さんである。
情熱大陸やグレートマザー物語などいくつかのドキュメンタリー番組でデューク更家が取り上げらた際、奥さんが登場する場面もあった。しかし、あくまで主役はデュークであり奥さんがどのような人であるかにはほとんど触れられていなかった。
ちらっと見ただけだったがカッコよさそうな人だなとは思っていた。
今日の番組をみて「なるほど」と思った。
デューク更家の奥さんは「女っぷり」の人であった。
■デュークのプロポーズ
デュークと知り合った頃、由美子さんはデュークの知人の会社の社長秘書をしていた。
その当時デュークは大阪でも有名な遊び人だったそうである。朝まで遊び歩く毎日が続いていた。そんなデュークを由美子さんは警戒して3~4年観察していた。そうするうちに由美子さんの中にある思いがわき上がってきた。どうしてもデュークに一言いっておきたい、いや言わなければならないそう思うようになった。そしてある夜バーにいくとデュークがひとりで飲んでいた。由美子さんもひとりだった。
言うならいましかない。
そう思った由美子さんはデュークにこう切り出した。
「時間とってもらえますか。話したいことがあります。」
デュークは
「いいよ。じゃあ、夕飯でも食べにいきましょうか?」
「いえ、ご飯はいりません。」
「じゃあ、飲みに行きますか。」
「いえ、お酒もいりません。」
「は?じゃあなに?」
それから日をあらためホテルのロビーで二人は再び会った。
食事もお酒もなしである。
ホテルのロビーで由美子さんは延々とデュークに彼女の思うところをプレゼンしたそうである。
「この人は優しい人でその優しさはなにも女の人に対してだけというわけじゃなくて。男性にも年配の人にも子供にも優しくて。そういう気遣いのできるところがあなたの良さなのに何故あなたは朝まで遊んでるだけなの?パワーを使う場所って他にあるんじゃないの?それだけしかできないの?って延々プレゼンしたんです。」
由美子さんのプレゼンをじっと聞いたデュークはふっと由美子さんの方へ向き直りこういった。
「結婚してくれませんか」
それがデュークのプロポーズだった。
■ウォーキングドクター誕生
ウォーキングドクターとして全国を飛び回るデュークだがそこまでの道のりは決して楽ではなかった。そもそもデュークがウォーキングの指導を始めたのは彼の母の死が原因である。病床にあったデュークの母は近くの砂浜を歩いて体力をつけようとした。ところがこのウォーキングが原因で膝を痛め車いすの生活を余儀なくされまもなく他界した。
最愛の母を失ったデュークはやる気もパワーも失った。
生活が出来る程度に、時々、仕事をする以外は子育ての日々を送った。
そんな日々が2年続いた。
そんなある日、由美子さんから「女性のウォーキングを指導して欲しい」という相談を受けた。ファッションショーのプロデューサーをしていたのでモデルの女性を育てる経験はあった。しかし華やかなファッションショーの舞台をやってきた自分が素人の女性を指導することには抵抗があった。しかし奥さんの熱意にまけて渋々レッスンを始めたデュークだったがいざはじめてみると思いのほかそれが自分にあっていることに気づいた。
「これでやってみるか。お母ちゃんが死んだのももともとは歩き方が間違って膝を悪くしたせいだし。もし、もっといい歩き方を知ってたらお母ちゃん死なずに済んだかもな。」
こうしてウォーキングドクター更家がスタートした。
■魔性ではなく「引き出し力」
「でもね彼女はすごくポイントを押さえるが上手なんですよ。オレがこういう性格なんでどこをついたら一番効くかってのがわかってるですね。はっぱをかけるのが上手というか。一番、きついところをずばずばついてくるんですよ。でも責めてるっていうんじゃないんだけど。ずどーんと落としてぐーっと押してと。」
笑いながらデュークは語る。もともとが遊び人のデュークである。おとなしく結婚生活を送っていたわけではない。遊びもした。しかし由美子さんは一度もそのことでデュークを責めたことはないそうだ。
「この人はいつか化ける。そう信じていたんです。これだけで終わる人じゃない。絶対やるはずだ。」
そう話す由美子さんの目には「深さ」と「強さ」があった。
信頼とも依存とも違う。
しっかりとした芯の強さである。
しかしそれはしなやかな強さである。
女性だけが持つ強さといったらいいのだろうか。
時々、夜の街ではこうした強さを持つ女性に会うことがあるがその種の強さである。
女の人の魅力とはデュークのいうように「癒し系」であったり「パワー系」のようにいくつかのタイプに分類される。あるいは幾つかのタイプが組み合わさっている。どのタイプの女性とどのタイプの男性が相性がいいという相性も確かにある。
これもタイプなのだが女性には男性の持つ力を引き出す側でその力と魅力を最大化するタイプの人もいる。特に夜の街にはこういうタイプの女性が多い。
僕は男性なので男性の側からという書き方しかできないがおよそ世の人々が銀座に集うのはこの種の魅力、自己重要感を高められることへの渇望と無縁ではない。男性にとって「力を引き出される」ことは心地よさを超えて心に響いてくる。
人がおいしさを感じるとき料理そのものが味に与えている影響は3割だそうである。
残りの7割は個人の気持ちに依存しており、どんなに美味しい料理でも最悪の気分で食べるならば決しておいしいとは感じられないのだそうだ。
気持ちがいいと日常の風景も悦びに満ちたものに思える時がある。いいことがあった後は空を見上げただけでもこの上ない嬉しさを感じることもある。環境は変わらないのに自分が変わると世界が変わって見えてくるのである。
これを作り出せる力。
それがデュークのいう「魔性」であり言い換えるならば相手の潜在能力を最大化し一つ上のスパイラルへとステップアップさせる「引き出し力」である。
「私は彼がいつかやるとは信じていましたがまさかここまでウォーキングをつきつめるまでになるとは思いませんでした。結局は彼に勝てないんですけれどね。それがわかってるからできることもあります。」
最後にそう語る由美子さんの目はやはり「深く」「強く」その隣で笑うデュークは本当に嬉しそうだった。
◆参考URL
・NHK今夜は恋人気分・とっておき夫婦物語HP
・デューク更家公式HP
投稿者 TKM : 2004年05月20日 01:28
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コメント
引き出し力 のある女性に
めぐり合いたいものだ!
料理の話もよくわかる。
『物理的な味』 より それを食べた人の
味の好み、文化背景(食べなれている)など
が影響してくるものだと つねづね 思ってた。
投稿者 GC_Factory : 2004年05月20日 07:29
上に同じ(笑)
>ずどーんと落としてぐーっと押してと。
この部分、デュークの口調を想像しながら読むとますます実感が湧く。”ぐーっと”ってのが”ぐ~→↑っと”感じなんだよね。
(→↑は右斜めに上昇していく弧の矢印っす)
投稿者 竹 : 2004年05月20日 08:48
いいねえ、こういう女性。
女からみても惚れてしまう。
「引き出し力」は相手により姿形が変わると思う。
投稿者 志乃 : 2004年05月20日 16:50
相手がどんなタイプによるのだろうね。
プロレスの世界で有名なのは力道山が馬場は誉めて誉めて誉めて伸ばそうとして、猪木のことは徹底的に叩いて叩いた。それでも猪木は諦めずくいついていって、ある日、挨拶にいったら力道山がお客さんに「こいつ、いい目してるだろ」と嬉しそうに言った時、やっててよかった、と思ったんだそうな。
投稿者 かがや : 2004年05月21日 07:15
