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2004年09月16日
沖縄Days vol.1 -朝の空-
終わらない夜と眠れない朝

出発の日の朝はいつものように徹夜だった。
仕事を終えたのが午前4時。
那覇に向かうANAの飛行機の出発時刻は午前8時。
やまけんとの待ち合わせは午前7時に羽田。
時間に間に合うようにするには午前6時15分に勝ちどき駅発の大江戸線に乗らなければならない。
旅の準備をしていると時刻は5時過ぎ。
あと1時間で出立しなければならない。バタバタと荷物をリュックに詰める。いつも迷うのはどの本を持っていくかなのだが今回は何故か「意識の本質」(井筒俊彦)。今持って何故その本を手に取ったのかは不明だ。やまけんに貸そうと思って「ガンジス河でバタフライ」(たかのてるこ)も詰め込む。それからCD。レンタカーを使う日が一日ある。レンタカーにはCDが欠かせない。これも考えてみれば不思議なことだがここで選んだ一枚が後に強烈なインパクトをもたらすこととなった。
ふと外にでてみたくなった。
こういう感覚は何かを伝えていることが多い。
外に出て我が目を疑った。
美しいピンクとブルーが東の空をつつんでいた。
空の向こうの方がみたくなって廊下にでて窓をあけたが地平線はビルの彼方に隠れていた。

しばらく空をみていた。聖路加の前からだったら見えるかもしれないと思って一階に降りて自転車で外に出た。しかしその頃にはすでに空は明るくなりはじめていた。
空の向こうはみえなかったけれど夜が朝に変わるその一瞬に遭遇できた幸運に感謝した。
部屋にもどって作業の続きをはじめた。
向こうではPCが使えないので仕事関連のメール処理を全部やっておく。するともう時間である。ガスの元栓を閉めてエアコンの電源を切ってドアを出る。
大江戸線はいつものようにすいている。
浜松町からモノレールに乗り換える。
本当は浅草線でそのままいけるのだけれど野知さんが「かがやくん、なんか空港に向かう時は地上から攻めたいよね」と言っていたのを思い出しモノレールで空港に向かうことにする。確かに早朝の便を使う時は空が見えた方が気持ちがいい。モノレールは適度に混んでいる。旅行客が半分。残り半分は仕事の人だろうか。しかめっ面の人が多い。二十代後半の白いシャツにネクタイをした男性がバーに腰掛けクッキーを食べている。向かいの席に座っているサラリーマン風の男性は外を見つめている。
車中に声はない。
空港についてチェックインカウンターに向かう。
やまけんは初沖縄ということなので窓際の席にした。
海が見えるといいのだが昨夜まで向こうは台風で大変だったらしい。
宇宙飛行士かパイロット
やまけんと合流し搭乗手続きを済ませ機内へ。飛行機は満席の模様である。
やまけんのいでたちはいつもの黒Tである。後にこの黒Tに秘められた秘密を知ることになるのだがそれはだいぶ後の話だ。飛行機に乗るたびにどうしてこんなに座席がギュウギュウとしているのだろうと思う。
東海道線の4人がけの席もそうだ。あと3cm広げたらどれほど快適になるだろう。こうした小さな不快の集積が都市・国レベルで巨大なストレスの層をつくりあげているのではないだろうか。
さっそくやまけんに「ガンジス河でバタフライ」をわたす。
「こういう人も好きだな~。」
「この人。面白いんだよ。『銀座OL世界をゆく』というTV番組にもなってて何せ勢いがある。文章がやまけんに似てる気がするんで貸そうと思ってたんだ。どっかであったりするかもしれないし。なんか合うんじゃないかな」
気に入ってもらえたようだ。
「こうしたパワフルな人と直接会うと陽と陽がぶつかりあって反発することが多いんだよなあ」
とやまけん。なるほど何となくわかる。地と図の関係である。陽が陽として成立するには陰という地が必要になる。やまけんの大食いも我々ノーマルなイブクロ人との対比によってきらびやかうきたつ。
ジェットエンジンがキーンという音をたて飛行機が加速しはじめる。離陸である。僕はこの時間が好きだ。おそらく加速感が好きなのだろう。
子供の頃から空が好きで。
ずっと宇宙飛行士になりたかった。
「虫歯があるとなれないんだよ」
小学校の頃にそう教えられた。
虫歯がなかったら宇宙飛行士を目指していただろうか。
子供の頃に母に何度も聞かされた話がある。
母の教え子に自衛隊のエースパイロットになった人がいたそうだ。
戦闘機のコクピットは前後に二人乗りになっていて両方の席で操縦ができる。彼が遊びにきていうにはパイロット候補の試験ではいきなりなんの予備知識もなくファントムの座席に乗せられ高度数万メートルの地点で操縦桿を渡されるのだそうだ。
そこでパニックに陥ることなくどうにか機体を立て直すことができた者が候補生として戦闘機乗りになる。過酷な試験だが国防の最前線ではそうした感性的な適正の有無が重要なのだろう。
しばらくバカ話をして本を読んでいたら眠くなってきた。
二人ともぐっすりと眠る。
ガタっと揺れがきて起きると「機はまもなく着陸いたします」のアナウンスが流れていた。一時間以上眠っていたようだ。窓の外は雲に覆われており沖縄の海はまだ見えない。
投稿者 TKM : 2004年09月16日 01:38
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いや、ようやくクライマックスの一つを書き終えた、、、でもまだ印象深い旅程が、あと2日分あるのです。もう少しお付き合いのほどを。 さて 沖縄を案内してくれた張本人... [続きを読む]
トラックバック時刻: 2004年09月19日 10:16
コメント
あぁやっぱり。
いすず寮で一年の時、一緒に飲ませて
いただいた荒木です。
お元気そうで何よりです。
やまけんさんのとこを拝読しており、
この加賀谷さんとは、あの加賀谷さんでは
ないのだろうかとおもっておりました。
あぁやっぱり。
僕は文章の道をあきらめて、
いまはテレビの制作をやっております。
懐かしかったので、つい書き込んで
しまいました。
へたくそな文章はあきらめた後も
書き続けておりますので、
HPの方もよろしくです。
大変失礼致しました。
それでは。
投稿者 sijin : 2004年09月21日 01:17
おー、荒木君、こんにちは!
元気そうででなにより。
久々に飲りましょうか。
投稿者 かがや : 2004年09月21日 13:43