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2005年05月11日

「呪怨」のケース 115億円の40~50%だったのか

帰宅後、録画しておいた「ガイアの夜明け」をみた。
一瀬氏はやはりブラック・キャットに似ている。
そして服装が加納典明系なのだ。

と、どうでもいいことにひとり納得していた。

さて本題だ。
映画「呪怨」(リメイク版)の全米での興行収入は約115億円。 番組でも触れられていたがハリウッドシステムの場合、その40~50%が制作者の報酬になる。 上記の数字は興行収入なのでそこからもろもろの経費を引いた額から報酬額が算出されるのだとは思うがこの感覚はビジネスというよりも 「漁」に似ている。

コンテンツビジネスの醍醐味を感じずにはいられない。
実にダイナミックな印象をうける。

日本のコンテンツビジネスの場合、こうしたケースはあるのだろうか?

ブレア・ウィッチ・プロジェクト」は低予算で製作され3500倍もの興行収益、 1億3000万ドルを稼ぎだしたことで有名だが日本での公開時もインデペンド系の人が相当な低予算で買い付け、 全体では20億円くらいの興行収入だったはずだ。

「映画の収益が制作者に還元されない仕組みでまわっていることが日本に映画が産業として根付かない理由である」

とは一瀬さんの言葉だ。

僕は映画ビジネスに関わったことがないけれど番組にでてきた一瀬さんのオフィスと角川ホールディングスのオフィスを見比べてしまう。 なんであんなに大きな企業の映画部門のオフィスがあんなにボロいのだろう。 戦略部門とはいえ映画をつくる人のオフィスってあんなでいいんだろうか。 対して一瀬さんのオフィスはデザイン系のオフィスのようでこざっぱりとした感じであった。クリエイティブ系の部屋だなあと思った。

表層的な問題だけれど「場」の持つ力は考えているよりも大きい。それらしい「場」にいると「場」の力が影響し、 それらしくなってくるものである。人は外部から影響を受けずにはいられない。

映画製作に関わっている人々はそれほど潤っているように見えない。
システムに問題があるためなのだろうか。
それとも「売れない映画」をつくってしまっているからなのだろうか。

以前は売れない映画にも価値はあると思っていた。しかし、売れない映画は産業を疲弊させる、のかもしれない。

戦略的に考える必要があって、「売れる映画=くだらない映画」という構造がなりたってしまうのは 「観客」が薄くなっているからで、観客を批判したり、売れる映画をバカにするのではなく、 「どうやったら映画を評価できる観客をつくることができるか」に知恵をしぼることが重要なのだと思う。

売れる映画で産業規模を大きくし、意味のある映画をつくる機会を増やす。そして良質な客層を厚くしていく。 シンプルにそういうことなのではないだろうか。

補足:ブレアウィッチ・プロジェクトの出演者のその後についてのレポートがNewsWeekに掲載されていた。 それを読むと出演者達はその後ハリウッドのスター街道を約束されたかに思っていたけれど続編の失敗が響いたのもあり、 映画には関係のない生活をしているようであった。数週間前のNewsweekにはミリオンダラー・ベイビーのヒラリー・ スワンクの記事が載っており、その記事を読むと元気がわいてくる。僕は知らなかったのだけれど彼女は下積みがながく「ボーイズ・ドント・ クライ」でアカデミー主演女優賞を獲得したもののずっと作品にめぐまれず、ギャラもかなり低かったそうだ。

投稿者 TKM : 2005年05月11日 16:03

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コメント

件の番組は見ました。米国の成功報酬は40~50%で日本のそれが4~5%というのは、両国の社会システムを象徴しているようで興味深かったです。米国では製作者に配分されたはずの報酬は日本ではどこへ流れるんでしょうね?憶測ですが、たぶんどこにも流れてないんじゃないかと思うんですが。つまり、社会的なコストに消え、そして多数の関係者への薄く広く配分される報酬に消えているんじゃないでしょうか?(根拠レスですので、違うようならご指摘ください。)つまり、少数の勝ち組に報酬が集中する米国と、村の秩序を重んじる日本という構図ではないですか?社会全体の幸福度は、日本の方が高いと思うんですが、少数の勝ち組には不満でしょうね。しかしながら、日本にいても、米国のシステムを享受できるようになると、日本社会もいよいよ本格的に変わる可能性がありますね。

投稿者 滝浦 剛 : 2005年05月12日 12:11

非常に興味深い考察ですね。

先日ブログでも紹介した「国家の罠」でも触れられているのですが公平配分型の社会から傾斜配分型の社会への転換を感じてしまいます。

投稿者 かがや : 2005年05月17日 03:20

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